こんにちは!ECO運営チーム・音楽制作担当の田中です!

お、お待たせしてしまい、す、……すみませんでしたーーっ!! 
大DOGEZA砲
ぜえ、ぜえ。(立ち上がる)
え~、大変お待たせしております「サントラ発売記念!音楽ユニットACEさんインタビュー(第4回)」ですが
突撃してまいりましたので、ひさかたぶりにお届けしたいと思います。

さて、恒例ですが今回初めて読む方のために。
このインタビューは、2012年1月11日(水)に発売となったサウンドトラックCD「ECO 6thアニバーサリーメモリアル コンプリートサウンドトラック」に収録された楽曲について、
黎明期からECOの楽曲制作を手がけていただいている音楽ユニット「ACE」のお二人、工藤ともりさん、CHiCOさんに伺ったお話をまとめたものです。

サウンドトラックCDの詳細についてや、これまで掲載したインタビューについては下記からお読みいただけます。



                                      




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それからこのインタビューの元になっているサウンドトラックですが、こちらからご購入いただけますよ~。

発売からもう3ヶ月が経ったとはいえ、まだECOのゲーム内では未実装の楽曲も収録されていて、
とっても聴き応えのある仕上がりになっておりますので、インタビューを読んで気になった方は是非お手にとってみて頂ければ嬉しいです!

ではでは、前回の続き、トラック8から参りたいと思います!
(※注:トラック7については、トラック1「Lands for Groundbreaker」で掲載した内容の中で触れていますので、省略させていただきますね。)


トラック8「Greater fear,behind you 」

田中:SAGA14メインストーリーイベントで初出したボス「ハスター」との戦闘にあわせ、ご制作いただいた楽曲です。
このハスターというやつは、異次元的な、不気味な雰囲気を持ったボスなので
正統派のバトル曲!という路線ではなく、絡め手で行こうという気持ちがありました。

出来上がった曲も、メタルっぽく声が入っていたりして、バトル曲としてはかなり異色の楽曲ですね。
ただ、インパクトがある一方、声に引きずられすぎないよう、ゲームBGMとしてもきちんと聴けるものを目指しました。

ACEともりさん:今回の曲の中でも一番方向性の部分で試行錯誤を繰り返した曲でしたね。
エミルドラゴンのバトル曲とは違ったテイストで、もっと重くて、何が襲ってくるか分からない感じをイメージして作りました。

それから、初めの仮デモでは全部僕が歌っていたところをブリキングさんに録音し直してもらいましたね。
正式版でも、僕の声は所々ミックスして入っています(笑)

田中:ユーザーの皆さんにはお馴染み、弊社の「ブリキング榊田」ですね。
榊田は元々デスメタルバンドのヴォーカルをやっていたので、すごく「気持ち悪い」声が出せるんです。
それで声を使ったのですが、差し替えた途端、ユーザーの皆さんに「なにこれ!」とか「おえー気持ち悪い」とリアクションを頂きまして。

……ただ、元々、タイニーアイランドのBGMなんかもそうなのですが、ECOの楽曲って何かこう「定石にハマらない」ところが持ち味になっていると思うんですね。
ですので、聴いた時の第一印象として「かっこいい」「盛り上がる」も大事なのですが、
一方で「え!?なにこれ!?」と感じてくれるものが出せていれば、ECO的にはきっと大成功だなと。(笑)

ACEのお二人の印象としてはいかがですか?

 ACEともりさん:確かに、この曲の思い出と言えばやはり録音の印象が強いですね。
録音の日は大型アップデート直前の準備中で、ECOスタッフさんは皆さん多忙な日だったのですが、本当に沢山集まって頂きまして。

その沢山の人たちの中で颯爽とスタジオに入っていくブリキングさんの気迫が凄かったですし、
以前も言いましたが、完璧に曲に入っていて一発で録音こなされてまして、圧巻でした!
あまりの凄さに、一同超盛り上がった録音でした。
 
ACEともりさん:ブリキングさん素晴らしかったです!ありがとうございました。

田中:榊田ですが、差し替え当時はユーザーさんの反応を聞いてちょっと落ち込んでいましたので
それを聞いたらきっと喜ぶと思います。伝えておきます。(笑)
そういえば、仮デモのもっと前の段階から、この曲はともりさんの声でずっと仮歌が入っていたのですが、
作曲の際はご自分で歌われるんですか?

ACE ともりさん:僕は歌もの、最近ではダンスミュージックなども作るのですが
その仮デモの時はよく自分で歌います。

ACE CHiCOさん:ともりはいつも曲を作る時ボイスレコーダーに歌いながら入れて作るものね。

田中:なるほど。CHiCOさんも作曲の際、何か自分流のやり方などはありますか?

ACE CHiCOさん:わたしはキーボードを弾きながらマイクを立ててメロを歌いながら録音して作ります。
その後、アレンジですかね。
ともりはボイスレコーダーに最初からあのシャウトで入れてたよね。(笑)

ACE ともりさん:スマートフォンのボイスレコーダーをいっぱいに使い過ぎてメモリが無くなってしまったので
新しく高性能のボイスレコーダーを買ったのですが、高性能すぎて使いづらくてですね。(笑)
結局はやっぱりスマートフォンを使っています。

それから、ギターはレコーディングで初めてフライングVを使いました。
もちろんフライングVですので、レコーディングは立って演奏しました。(笑)


田中:やはり、フライングVは立って演奏が基本ですね!(笑)

あ、フライングVを知らない方のために補足させて頂くとですね。
ECOの「旋律のヴァリウスギター」というアイテムの元ネタになっているV字のかっこいいギターのことです。
ECOの中でも、もちろん立って演奏が基本です!

そうそう。今回、この曲をアルバムに収録するにあたり、滝瀬さんという素晴らしいエンジニアさんにご協力いただき、
特別なマスタリングを加えて頂いています。

そのおかげで、CDに収録されたバージョンは、曲にいっそう厚みが出て迫力満点になっています。
実際にゲームの中で聴くことができるVerと聴き較べてみても面白いです。アルバム版、ブ厚いですよ。


トラック9 「The Time has come 」
田中:この楽曲は今はSAGA15のメインストーリーイベント内で使用されている楽曲ですね。
勇壮で力強く、「何かが始まる時」「立ち向かう気迫」のようなイメージを伝えてご制作いただきました。

ACE ともりさん:この曲も拓くというテーマもありながら、いざ出陣!というイメージで作りました。弦が勇ましい曲にしました。

ACE CHiCOさん何万という兵や大洋に浮かぶ大群の船や旗のようなスケールの大きい出陣のイメージがありましたね。
メロディーラインのしっかりしているものを作りたく思いました。
確かこの曲はオーケストラ調というご指示を頂きましたので、その中でも弦のイメージはありました。

田中:実は、企画当初はこれが「SAGA15」全体のテーマとして、もっと大がかりにゲーム内外で使われる可能性があったんです。
制作当時はまだSAGA12の頃でしたので、その後SAGA15について内容が詰まっていく段階で、現状の形に収まっていますが。
ただ、楽曲自体は非常に耳に残るものですし、今後また何か別のところで満を持して登場してくる楽曲になるかと思います。
これまでにないスケール感をもった楽曲ですからね。

ACE ともりさん:ECOのバイオリンの演奏は真鍋裕さんによく演奏頂いておりますが、
この曲は曲を作っている時から真鍋さんの情熱的な主旋律が頭の中で流れておりました。
実際弾いて頂いたときにも、思った以上に素敵な演奏で感動いたしました。

それにしましても、ガンホーさんは本当にタイトルを付けるのがうまいなあと思います(笑)
「The Time has come」。いい曲名ですね。
これは生オーケストラで大人数で演奏してみたいです。
ECOコンサートやりましょうよ(笑)

田中:ECOコンサート!いいですね!ステージの一角に大根かまえた一団がいたりするんですね、きっと。(笑)

ACE CHiCOさん:あははは。(笑)
この曲がこれからどのシーンで使用されるか楽しみにしております。

田中:そうですね。
皆様お待ちかねのあれとか、あれとか、あれとかのBGMとして実装される……かもしれませんよ!楽しみにお待ち下さい。


トラック10 「Wheel of life」
田中:こちらは現在未実装の楽曲ですね。これは今後実装される、とあるもののBGMとして活用される予定の楽曲です。
……うう、言いたい……けど言えない……といったところですが、楽曲自体は神秘的ながらも、
ずーっと聴いていられるようなノリの良さがあって、聴き疲れしないので気に入っています。
ちなみに、制作ディレクションをしている際のコードネームというか、僕なりの通称は「神曲」でした。 はい。(笑)
ECOにはこのタイプの楽曲が少ない印象もありましたので、全体としても幅も出て良いんじゃないかな、と思っています。
ACEさんはエレクトロニカなども良くお聴きになる、ということで、そのあたりの好みというか、ケレン味もよく出ていますね!
ぜひ、良いヘッドフォンでじっくり聴いていただきたい楽曲です。
こちらも、今後のECO本体への実装を楽しみにお待ちいただきたいと思います。

ACE CHiCOさん:これは実は私は今回一番気にいってる曲の一つなんです。
ダンジョンなのにエレクトロポップ?みたいな。
しかもなんかちょっとアニソンみたいではないですか?
ダンジョンなのに、そんな曲いいよねって。(笑)

田中:あー!その、えー……ダンジョンで使われるか、どうかというはその、まだヒミツ……いや、未知数なんですよ。
「そういう想定でご制作いただきました」ということだけ、ここでは話しておきたいと思います。(笑)

ACE CHiCOさん:あ!そうなんですか、すみません!

田中:いえいえ、こうした裏話やこぼれ話をお話いただく為のインタビューですから。ちょっとこぼれ出てしまった、ということで。(笑)
ともりさんは、この曲に関してはいかがですか?

ACE ともりさん:田中さんも言われるとおりこういう曲調はもっとも好きなところの1つでもあるので、
ここのシーンは一気に5-6曲作った記憶があります。(笑)
エレクトロ的なビートにピアノってとてもノスタルジックな感じがして好きなんです。
そこにストリングスが入って来て。
この曲はエレクトロな感じを出していますが、実は良く聞いて頂くとドラムなど音色自体は生のものを使っております。

本当はもっとエレクトリックよりにする事も出来ると思いますが、
エコではあまりエレクトリックな音色は使わない、使ったとしてもオーガニックな中の領域内で考えて作っていますね。
こういう曲調もっと作りたいです!ご依頼お待ちしております。(笑)
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最後の13トラック目「12sec seno mano - the voice from yourself -」まで既にインタビューさせて頂いているのですが
さすがに、相当長い記事になりますので、いったんこの辺りで切らせていただきますね。

次回はお待たせすることなく、近々アップを予定していますので
もう少しお付き合いいただければと思います。

それでは、またいに~!