ロデムPediaはっじまっるよー。
というわけで始まりました今回のロデムPedia。
前回の生放送アンケートで決定したバステトについて
書いていきたいと思います。
今回は正直難解ですので覚悟してください。
 
バステトにゃー

/猫、可愛いよ?\ 

バステトと言えば私はジョ○ョがすぐ浮かんできます。
今だとパズドラとかでも出て来てるので、知名度は昔よりもだいぶ高くなってるとは思いますね。
さて、ECOのバステト・ロアはシスターっぽい服装をした猫娘ですが、実際の神話でのバステトはどんな存在だったのでしょうか。

神話におけるバステトは、独立した神話は特になく目立った活躍などはありません。
エジプト九栄神の一人であり、太陽神ラーの娘、または妻とされ、後代においては、エジプトの創造神プタハの妻とされています。

プタハについては色々と難しい話もありますが私自身もこんがらがりそうなので、ここは省かせていただきます。

バステトの息子には獅子の頭を持つマアヘスという神がおり、一般的にはネフティスという女神の息子とされているアヌビスもバステトの息子であるとされることもあるようです。
 
バステトは雌獅子の頭部を持つ天空の女神テフヌト、または後述する破壊女神のセクメトや母性愛や音楽の女神であるハトホルといった他のエジプト女神と同一視されることもあり、特にセクメトとはほぼイコールの存在として考えられています。
前述したマアヘスは同一視されるセクメトの息子とされる場合もあります。

この同一視については理由があり、ある時、ラーは自身の権威が衰え始めて自分を敬わない人類が増えてきたため、その人類を滅ぼそうとして大量殺戮をするための破壊女神セクメトを自らの片目を抉り出し生み出しました。
しかし、オシリスらの意見によりラーがその行為を後悔して、セクメトを酒で無力化してから狂気の殺戮者の部分を引き剥がし、そのセクメト(雌獅子)がおとなしくなった結果バステト(雌猫)とするという解釈があるようです。
これによりセクメト=バステトという同一視があるようです。

うーん。
難しいよエジプト神話。
手持ちのエジプト神話の書籍も難解だよう。

頭が痛くなってきたところで次に彼女の歴史を少し紹介します。
バステトは本来ナイル川デルタ地帯にある一地域神であったようです。
名前は(バストの町のもの)を意味し、バストの都ブバスティスの守護者であったとされています。
 
その存在の始まりは古く、エジプト第二王朝期(紀元前2890年頃?~紀元前2686年?)には現れていたとされています。
その見た目は元々は雌獅子の頭部を持った姿で崇拝されていたとのことですが、紀元前1000年ごろには猫の頭部を持ち、シストラムという楽器と箱、あるいは籠を携えた姿の女神として崇拝されていたようです。
もうなんかこれすでにセクメトの神話とあわさってる感じがしますね。

シストラム

/これがシストラムにゃー\

ちなみにブバスティスはエジプト第二十二王朝期(紀元前945年~紀元前715年)の頃に繁栄を極めており、この頃にはもう猫の頭部を持つ女神として崇拝されていたようですね。
国を守護する国家神として、バステトは太陽の恵みの力を表す優しい女神として扱われ、時には月の化身であるとも言われたそうです。
 
どっちだよ!

……また、セクメトは太陽の破壊的な部分を主とし民衆は、その大きな性格の違いからセクメトとバステトをイコールとせず区別化したようです。
さらに、バステトはハトホルの持つ母性愛や音楽などの性格をいくつか得て、現在ではファラオや家の守護者であり、人を災い、悪霊、病気から守り、多産、豊穣、性愛、音楽、踊りの女神とされているようです。
いい感じのマルチタスクっぷりですね。

その性質などからギリシア人はバステトをアルテミスやアプロディーテーと比較したそうです。
ちなみに、バステトはクトゥルフ神話にもバーストという名前で旧神として名を連ねてます。

そして、最後に古代エジプト人と猫について少し書かせていただきます。
猫は、古代エジプト人が初めて家畜化した動物とされており、エジプトの遺跡の墓より多量の猫の骨などが発見されていることから、紀元前4000年紀後半には家畜化されていたようです。
さらに最古の飼い猫の可能性としては、紀元前6000年頃の貴族の墓より出土された骨があるそうです。

バステトを讃えたブバスティスにおいては特に猫は神聖な存在とみなされ、都の近くには専用の猫埋葬地などもあったようです。
エジプト自体、動物のミイラが沢山発掘されることで有名であり、その中でも エジプト、ナイル川中流東岸にあるベニハッサンの墳墓群は、アクセスの悪さから盗掘被害を免れており、山のように積まれた猫のミイラが出てきたそうです。
 
どれだけ猫という存在を古代エジプトの人達が大事にしてきたかわかりますね。

本当に最後のこぼれ話ですが、バステト・ロアイベントの中で紙芝居屋が語った物語は、ベースがグリム童話の名作、「長靴を履いた猫」を踏襲しており、あまりバステト自体とは関係ありません。
また、そのイベント中に出演している行商人の名前である「トト」もバステトと同じエジプト九栄神の一人ですね。

ねこぱんち

/猫、強いよ!\ /腕やべぇ!\

見事な剛腕に殴られたところで、以上がバステトの解説となります。
 
いつも通り長いのですが、今回はかなり難解だったと思います。
難しい文章にここまでお付き合いいただきありがとうございます。
次回は生放送のアンケート結果を書きますが、ワルキューレについても近々書きたいと思います。
それでは、失礼致します。