あけましておめでとうございます。(もう1月も半ばすぎてますが!)
今年も宜しくお願い致します。

今年最初のロデムPediaは、
メフィストフェレスについてです。

結構高めのネームバリューを持つ悪魔メフィストフェレス。
それがどういう存在だったのかを紹介したいと思います。

悪魔召喚!
/メフィストフェレス参上?\ 
メフィストフェレスは16世紀ドイツに実在したとされる人物
「ヨハン・ゲオルク・ファウスト」という錬金術師をベースに作られた
ファウスト伝説に登場する契約の悪魔です。

ベースになったファウスト氏は神学博士号を授与(別人説もあり)したとされ、
各地を放浪していたそうです。
ただ、その時の記録を見る限り詐欺師か山師のようなお話もあり、
かなり胡散臭い人物だったようです。
そしてこの人物はドイツのフォン・シュタオフェン男爵に雇われて、
錬金術の研究中に五体がバラバラになる爆死をしたそうです。

最後までかなり胡散臭い感じなのですが、
どうやらこの最後がファウスト伝説の元になったようですね。
最初の頃に成立したとされるファウスト伝説は彼の死後50年とたたずに作られたようです。
ものすっごくかいつまんでその伝説を紹介すると、

ファウストはある森の中で悪魔を召喚した。
呼び出されたサタンは従者のメフィストフェレスを呼び出し
24年間使役される代わりにファウストの魂を要求した。
契約を承諾したファウストはメフィストフェレスの力で様々な望みを自在にかなえて、
宝物や贅沢な食事などの物質的な欲望から、
天上や地獄を巡り、過去に存在した宮殿を再現させたりと
知識的欲求も自由にかなえた。
そして、近くの娘に恋をしたファウストはその娘との結婚を望むも、
それはかなわなかった。
そこでギリシャ神話のヘレネー(トロイア戦争の原因となる絶世の美女)を連れてこさせ
息子をもうけるもその息子に最後は殺される。
というような話です。

さて、このファウスト&メフィストフェレスが最も有名なのは恐らく
かの有名なドイツの文人ゲーテの代表的な長編戯曲であるということも
大きく関与していると思います。
ちなみに上記で挙げた話は相当古いバージョンなので
後の世に伝わるゲーテのバージョンなどでは結末や展開が結構違います。
このゲーテの作品「ファウスト」はほぼ一生を掛けて完成させた超大作です。
こちらの紹介は今回は省かせていただきますが、
作家の森鴎外氏が明治時代に日本語訳したものがあり、
他にも日本語訳されたものがあるので興味がある方は読んでみてください。

メフィストフェレスはなんか大悪魔のイメージがありますが、
実際は上記のようなサタンの従者であるという話があり、
やや小物感がありますね。
とはいえ彼自身も作品によって若干設定が違ったりもしています。
イギリスの劇作家クリストファー・マーロウの「フォースタス博士」と
ゲーテのメフィストフェレスでは悪魔の格も違うように思えますね。

ただ、人に対して害をなすイメージの強い従来の悪魔と違い、
望みをかなえる魔術と巧みな話術と知識によって
ファウストは死ぬ時までの24年間メフィストフェレスに様々な望みをかなえ続けてもらいました。
ありとあらゆる贅沢や通常知り得ることのない好奇心や知識欲を
満たしていたと考えるともしかしたら
それはそれでファウストは幸せだったのかもしれません。
メフィストフェレスは実在と思われる人から創作された若く大変面白い悪魔です。
現在も様々なお話やゲームにて色々な姿や性格を与えられていますが、
割とデザインも他のメジャー悪魔と比べると多様化しているように思えます。
ちなみに私自身のメフィストのイメージは子供の頃に見た
水木しげる氏の作品に出てきたメフィスト一世が一番印象深く残っています。

また、ECOにおけるメフィストフェレスさんは
他の様々なメフィストフェレスが登場する作品と違って
本来使役される側であるメフィストフェレスが
ファウストの主になっているのでよくある形と主従が逆転しており、
これはまた面白い形になったなぁと改めて思っています。

裏切りのファウスト
/げ、下克上だーー!\

さて、メフィストフェレスについてのお話は以上となります。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
多くの望みと死を与える悪魔との禁断の契約をした
錬金術師のお話はどう見えたでしょうか。
24年って契約期間としてはとても長い気がしますよね。
今日悪魔と契約して力を使役するというお話は
古くからあるものの望みをかなえて魂を取るという
比較的テンプレートなお話となったのは
このメフィストフェレスが元なのかもしれませんね。

それでは、次回もまた何か書きたいと思いますので、
楽しみにしていただければ幸いです。
今回はここらへんで失礼致します。

>>ECOのメフィストフェレスはこちらをチェック
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